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名人と蠍著者:パトリック・セリー訳者:高橋 啓 発行所:飛鳥新社 発行日:平成9年11月7日 第1刷発行 ページ数:302 定価:1900円 |
将棋ではなくチェスの小説だが、帯の言葉を
プロ棋士の河口俊彦が書いている。
「ナチスの迫害によって内面に破綻をきたしたチェスの名人が、
郵便で行われる世界選手権者との通信チェスで、
偶然奇跡的な妙手を発見し、茫然とする。これは罠なのではないか?
あれほど狡猾で用心深い男がミスを犯すはずがない。早く勝ちたい、いや話がうますぎる。
私は、升田対大山の名勝負を
見ているように感じた。
升田はチェスの名人とあまりに似ている。
大山が勝った理由、升田が勝てなかった理由、
それは天才の内面にあると教えられた。
[日本将棋連盟棋士・六段]
河口俊彦」